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教え子たちについて思うこと。

  • 2015/06/30

現場での教師生活17年間。担任として直接受け持った子どもは多分400人くらいだと思う。部活動などの諸活動やさまざまな行事などで関わりをもった子どもも含めると、何人の教え子がいるのか数えることができない。
特に1年間担任の教師として学校生活をともにし、勉強ばかりでなく、性格、食事の好き嫌い、友人関係、学校内外での生活などを知り尽くした子どもたち。あるいは、休日返上で練習に明け暮れ、ひとつの目標に向かって一緒に汗を流してきた部活動の子どもたちについては、単に教師と教え子という関係を超越した絆がある(と勝手に思っている)。
自分の経験や知識のすべてを注いで彼らと接してきた。学習だけでなく多くの場面で僕の考えを語ってきた。その後の人生に少なからず影響を与えた子どももおそらくいたと思う。教え子たちのなかには教師を志し、今教壇に立っている者が多くいる。「先生の影響で教師になろうと思った」なんて言われるとお世辞と分かっていても嬉しいことこの上ない。教え子たちは我が子に近い存在だ。すべての子どもがそうだとは言わないが、ある意味でDNAを受け継いでくれている子たちもいる。こうした存在があちらこちらにいることは本当に幸せなことだと思うし、教師という職業のもっとも魅力ある部分だと思う。
今の僕は政治家だ。教師という立場ではできない経験を多く重ねている。議席をお預かりしている限り、この仕事にとことん全力投球だ。でも願わくばいつか教壇に戻りたいと思う。今の経験をさらに多くの子どもたちに伝えたい。教師でなくてもいい。この経験を多くの若いみんなに共有してもらいたい。そうなったとき「あなたの影響で政治家になろうと思った」などと気の利いたことを言ってくれる若者が現れてくれればなお嬉しい。