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前川前次官を招いた中学校に文科省が内容の報告を求める?

  • 2018/03/16

文部科学省が名古屋市立中学校に対して、前川喜平前文科事務次官を招いて行った総合的な学習の時間の授業内容を報告するように求めていたことが報道されています。報道をみた瞬間の私の正直な思いは「信じられない、本当か?」です。

文科省が、個別の学校の授業の内容について、音声も含め提出を求めるなど前代未聞です。文科省側からは前川氏が子どもたちや保護者の前で総合学習の趣旨を踏まえて授業に参画したことについて前川さんの経歴などを踏まえ「十分な検討が必要だった」「問題があるのではないか」と発言したと報道されています。今回の授業のどこに問題があるのか、前川さんの経歴の何が問題であったのか、文部科学省がそもそも一中学校の授業内容について問い合わせをすることによって学校の主体的な教育課程編成にどのような影響を及ぼすのか、まったく想像できていません。なぜこのようなことがなされたのか。また、地教行法や地方自治法に照らし、どのような法的な根拠の元に問い合わせを行ったのか、逆にその背景を徹底的に明らかにしなければならないと考えています。

この授業は子どもたちだけでなく、保護者や一般市民にも広く開放されたものでした。私も事前に授業の話を聞いて当日一市民として参加しました。前川さんは、自らの生い立ちや不登校であったこと、夜間中学校での高齢者の学びの様子や交流、変化の激しいこれからの時代を生きていく子どもたちに対して生涯学ぶ姿勢を持つことの重要性などをわかりやすく説いていました。素晴らしい話だったと思います。

この後も文部科学省の皆さんからヒアリングを受けます。回答次第では質問主意書を提出することも検討しています。