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デジタル教育

  • 2010/10/10

人に勧められて、田原総一朗さん著の「デジタル教育は日本を滅ぼす」を読んだ。
一部で導入の是非が検討されているデジタル教科書等は確かに効率のよい教具であるが、正解を追うだけの従来型の教育を助長するだけで、しかも、すべて自己完結。やがては学校も教師も必要なくなり、コミュニケーション能力や想像力が封じ込まれてしまう。氏のこうした危惧には確かにうなづけるものがある。
教育は人と人とのぶつかり合いだ。
教育は刺激を与えることだ。
子どもと教師。子ども同士。子どもと親。人と人とのコミュニケートがなければ何も始まらない。そこで得た刺激が人としての拡がりを促すのだ。教育=勉強的な発想を根本から変えていかなければならない。そんなことを強く思った。
教室で子どもたち全員がデジタル教科書に目を落とし、タッチペンで問題を解き、正誤を確かめ、1時間が過ぎていく。そればかりではないだろうが、やはり怖い。
先日、教師時代の同僚からメールが届いた。
一緒に勤務した新明小学校の校舎が取り壊され、寂しい思いがしたとのこと。学校統廃合により廃校になってしまった学校だが、校舎は手入れがゆきとどいてきれいだった。広い廊下が特徴的でもあった。
河村市長の公約である10%減税を実現するための財源づくりの一環として校地が売却されたとも聞いた。統合に向けての話し合いでは、売却されず子どもたちのために活用されるはずでなかったか。
もっと知恵を出し合い、有効活用する方法はなかったか。
地域のみなさんや卒業生たちも同様の思いだろう。