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教師文化

  • 2010/11/01

 本日11月1日の朝日新聞の社説「どうした、先生」を読み、現場の実態を細やかにとらえた論説に感心した。
 職員室をネットカフェのようだとは、うまく言ったものだ。確かに今の職員室にはかつての教員同士の会話がない。しないのではなく、ゆっくり会話する時間がないのだ。事務作業は増え、そのほとんどがパソコンを使っての作業である。パソコンに教員が黙々と向かう様はまさにネットカフェそのものだ。
 「教師文化」にも言及されている。先輩が後輩を育てる。授業について、生徒指導について、ときには恋愛も含めたプライベートについても…。こうした文化、コミュニケーションは極めて薄らいでいる。
 先日も、地元で若い先生が精神的な負担に耐えかね、職場に出てこれない現実を聞いた。このようなことは日常茶飯事だ。公立学校で毎年12000人以上が中途退職をする。この現状を「最近の教師はやぐい!」と断じることは酷だろう。
 教師バッシングの激しさも相変わらずだ。最近、この状況の発信元が政治の場ではないかとさえ思うことがある。教師を批判し、追いつめることが、子どもたちのために本当にプラスのなるのだろうか。そうでないことは自明だ。
 教員を応援し、教員の業務を支え、教員世界にかつてはあったゆとりとつながりを取り戻す。それが僕の責務である。
 少し不謹慎だが、職員室で酒を飲みながら夜通し子どもの指導について熱く語り合った、ついついエスカレートしてけんかにもなったあの頃が懐かしい。