根岸先生の講義を聞いて。
- 2010/11/06
昨日の文部科学の部門会議で、ノーベル化学賞の根岸英一先生のお話を聞く機会があった。
報道されているとおり、実に温かな雰囲気をお持ちの先生で、話し出したら止まらない感じ。
この日も、ご自身の若いころからの研究歴やその内容、これかの我が国の科学技術の発展への思いなどを熱く語られ、大変参考になった。
印象的な話ばかりだったが、いくつかピックアップしてみたい。
「若い人には遊び心をもって、崇高な夢を目指してほしい。」
「今やコンペティションの場は世界。世界に目を向け、世界の場にどんどん出て行ってほしい。」
「才能とは、努力し続けることができることだ。」
「C02はすべての有機物の源だ。植物のようにCO2をもとに酸素と有機物を作る。環境問題も食糧問題も一気に解決する研究だ。是非日本の手でこの研究を成し遂げてほしい。」
このような話をされた。斉藤の解釈も混じっているので必ずしも正確とは言えないが…。
先生のお話で驚いたことがひとつ。先生の研究室には日本からの留学者、研究者が居ないとのこと。この数年、外国で学ぶ志を持った若い研究者が激減しているらしい。若者が外に出たがらない。一体何が原因なのだろう。多額の渡航・留学の費用か。国際テロの影響か。あるいは少子化の進む中親が子供を外に出したがらないのか。それとも単に大志を抱く若者が減ったのか。
人材と技術、知恵がこの国の依って立つ道だ。そのためにいったい何が必要なのか。それを考えるのも政治の役割だ。