国会長期閉会に思う。
- 2013/09/18
巷では教育再生論議が盛んにすすめられている。
しかし、肝心の国会は開かれず、政府与党と突っ込んだ議論をする場がない。
巨大与党にとっては、細かな政策議論をふまえ野党の理解を得る必要さえないということだろうか。
国会の閉会中は地元の有権者の皆さんの声を聴くにはいい機会だが、これが議員の本務ではない。
有権者の声を聴くことは土日祝日でもできる。
以前にもこのブログで考えを書き記したが、高校無償化の所得制限や学校五日制の見直しなどは、政府ととことん議論したい問題だ。
道徳の教科化や教育委員会制度の見直しについても、中教審で議論が進められているようだが、結論ありきの議論にみえるのは僕だけだろうか。
そんななかで、教員免許制度のあり方についても検討が進められている。
民主党政権時代に方向性が示された免許の修士レベル化から、教職インターン制度への転換だ。
実は、このプランには個人的に賛成している。
教員免許を取得するために、仮に大学院に通うことやそれに準じることが義務付けられるとすると、メリットばかりでなくデメリットも生じる。
最大のデメリットは、教職志望者の減少だろう。修士レベル化に並行して給与などの待遇改善がなされれば別だが、どうもそのような議論が深まる気配はない。
大学院通学の学費負担の増大も問題だ。そもそも教職を目指す学生には苦学生が多いとの指摘もある。
インターン制度の導入が現実的だ。
教職員は現場でなければ育たない。子どもたちや教員仲間にもまれなければ成長しない。
この際、インターン制導入に合わせ、教育実習制度も廃止すべきだ。
実習を終えても教員にならない学生が実に多い。
諸般の事情もあろうが、実にもったいない。実習生に費やす現場の労力のことだ。
見習い先生でも准免許でも何でも構わない。
優秀な教員を採用したい自治体が目の色を変えて、教員養成のための塾を開くことも必要なくなるだろう。
学生たちの評価も現場での対応をみれば、かなり精査にできるはずだ。
こんな議論を向上心と改革への志を持つ文科省の役人としてみたい。