精神科医と野球。
- 2017/03/04
尊敬する恩師がいる。
現在、愛知みずほ大学大学院教授を務めてみえる渡辺久雄先生だ。
愛知教育大学名誉教授、東海学園大学名誉教授でもある。
御年まもなく80歳。現役の精神科医である。
先生のすごいところは多々あるが、何よりも驚くのはこのご高齢にして草野球の現役プレイヤーであることだ。
先般、この恩師から、手紙とともに「名古屋大学医学部学友時報」に寄稿した記事が送られてきた。
ご本人の医師としての生きざまとともに、大好きな野球に対する思いが綴られている。
かつて愛教大保健管理センター助教授であった先生は26年間にわたり、私も所属していた硬式野球部の部長を務められた。
よくグラウンドに足を運ばれ、ノックなどで我々を鍛えてくださった。
先生は覚えていないかもしれないが、いわゆる打撃理論をめぐり激論を交わしたこともある。
卒業後、先生の所属する草野球チーム「タートルズ」に誘われ、数年間、日曜日の早朝リーグに参加した。
早朝リーグで試合をしてから、その後少年野球チームの指導に向かうのが毎週の日課だった。
リーグで優勝し、チームメイト全員が先生の自宅に集まり、優勝カップで酒を回し飲みした日のことも忘れられない。
そのリーグのことも寄稿の中でふれられていて、「現在民進党の参議院議員の斎藤嘉隆君は、攻守好打の名選手」と私のことを紹介してくださっている。
確かにあの頃は、溌剌と活躍していたように思う。今となっては野球はおろか選挙運動以外継続的に運動をすることもなく、すっかりおとろえた。
先般も仲間の議員と久しぶりに野球の試合に臨んだが、楽しむよりもけがが怖くて動けない。
だからこそ渡辺先生のすごさを思う。いまだにセカンドを守り、昨年は500本安打を記録。出塁率も.479とのこと。信じられない。化け物だ。
ときどきお会いするが、現在も30数年前のあのときのままの先生だ。人をまっすぐに見つめ、大きな声で檄を飛ばされる。
言動に表裏がない。単純でわかりやすいと言えばわかりやすいが、そんなところも人を引き付ける。
「政治家になり、君は昔よりいい顔になった」と言われる。昔はそんなに顔つきが悪かったかとも思うが、恩師に褒められるのはうれしい。
精神科医と野球の二束のわらじ。履き続けるのは年々難しくなると思うが、先生にはお元気に頑張ってほしい。
多くの指導者に巡り合い、今の自分がある。ただただ感謝だ。