教員免許更新講習を受講します!
- 2017/06/27
30年以上前に取得した小学校・中学校・高等学校教員の免許が、定められた講習を受講しないと今年度末をもって失効する。第1次安倍政権でつくられた「教員免許更新制度」によってだ。
免許を有する職業は他にも多々ある。弁護士にも、医師にも、歯科医師にも、免許を更新するなどという制度はない。なぜ教員にだけ、10年ごと免許の更新が必要で、更新講習を受講しないと教壇に立てなくなるのか…。
研修の機会は他にも多くあり、10年目の法定研修などもある。正直に言って矛盾だらけの制度だ。矛盾だらけの説明のしづらい案件は政治主導だというのが最近の常識だ。この免許更新制度も、導入時から安倍総理の強い意向が反映された政治色の強い制度である。
一般的に、更新時期を迎えた教職員は、30時間の更新講習を受講する。更新研修にかかる費用として概ね3万円を個人が支払う。最近ではEラーニングといって、ネット配信された講義を受講し、最終的な認定試験を受ける方が多い。いつでも自宅で受講でき、忙しい先生たちには都合がよい。
さて、国会の場でこの免許更新制度の課題を様々追及してきた。廃止に向けた発言を続けてきた数少ない議員の一人だ。そんな私が免許更新の時期を迎えた。
更新講習を受けることにした。制度の矛盾を訴え続けてきた以上、制度を実際に体験しないわけにはいかない。これが理由だ。
先日、受講料の3万円を振り込んだ。そして現段階での素朴な疑問がひとつ。なんでこの講習は一人3万円もするんだ?
私の場合はEラーニングによる受講だ。ネットで配信された講座を受ける。こんなのに一人3万円もコストがかかると思えない。システム導入時に費用が必要なのは分かる。しかし軌道に乗れば、会場費もいらないし、講演料も新たに必要としないだろう。受講者が100人だろうが1万人だろうがかかる費用は変わらない。受講者との個別の連絡にかかる連絡費や人件費が増すくらいだろう。
大学も講習を行っている自治体の多くが収支は大きなプラスではないか。少なくとも自治体はこんなせこいまねはせず、かかる費用を受講者で負担することを大前提に考えたらどうか。ただでとは言わないが、大幅に受講料が値下げできるはずだ。
まもなく制度が始まって10年一巡だ。この機会に少なくとも受講者の財布の負担は軽減できるよう努めて欲しい。
とにかく受講してみて、いろいろ感じたことを今後の議論に生かしたい。