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「プチナビ中毒」

  • 2010/12/17

最近のカーナビはすごい!
備えている情報量がきわめて多く、また多機能なんですね。目的地のビルのフロアごとの情報まで表示できるのをみて驚きましたわ!わがプリウスのナビも連日のあいさつ回りで大活躍。ちょっと前までは、訪問先を住宅地図上に付箋などを使ってマークして、回り順などを考えて…。それこそ大変な手間がかかったものですが、本当に便利になりました。
わが事務所の最年少秘書君もこのナビをなかなか使いこなす1人です。どこへいくにもナビに目的地設定です。事務所に戻るのにもナビ、何度も通いなれた場所に行くのにもナビ、ナビを機能させてないと不安なのか、常にナビが道順を指し示しています。この「プチナビ中毒」状態に、ちょっと心配になってしまいます。
どこかへ車で出かけるのに「こう行ってああ行って、ここで曲がって〇〇通りをまっすぐ行って…」頭の中で道順のシュミレートをするのはこれまででは当たり前のことですが、今ではそんな必要はまったくないんですね。運転しながら通常なら活性する頭がお休み状態。人間の思考を機械が奪っているようにも思えます。便利なことはありがたいことですが、その分、人間の行動が能動的でなく受動的になっているのは間違いありません。
テレビ漬け、ゲーム三昧、携帯依存、こうした状況のもたらす負の影響の指摘がさまざまになされています。便利さゆえの受動性、他人との関わりを要せず自己完結してしまう孤立性、人の創造性の源である退屈、その退屈を生じさせない娯楽性、総じて言えばこんなことになるんでしょう。
教育のOA化もある意味諸刃の剣です。便利さによる教育効果の追求と前述の負の影響をどう考えるのか、避けられない議論です。「プチデジ中毒」の子どもはあまり子どもらしくないと「アナログオヤジ」は考えています。