子ども手当はなぜ必要か。
- 2010/02/15
首相が、いわゆる「リアル鳩カフェ」で、子ども手当の11年度からの満額支給にこだわらない発言をされたとの報道がなされています。
そのような真意ではないことをわかりつつ、改めて一言一言さまざまに解釈されて大変だなあと率直に思いました。
話題の子ども手当について、自分の考えを述べたいと思います。
キーワードは、「少子化への対応」と「子どもは社会全体の子ども」です。
「少子化への対応」はこの国の喫緊の課題です。子どもの割合は私が生まれた頃からすでに半分に減っています。子どもが少ないと言うことは、すなわち、将来の国内市場の縮小を意味します。内需の停滞は、企業の外国進出につながり、国内における技術力、販売力、国際競争力の低下につながります。日本の産業がどんどん空洞化していく最大の要因です。
年金や医療などの社会保障も、維持困難となります。まさに「子どもは社会全体の子ども」「未来を担う宝」なのです。
この国の持続性を維持するために、少子化対策は、今すぐに取り組むべき課題です。2年、3年後では手遅れです。
少子化の原因に、子育てにかかる経済的負担の増加が挙げられます。
「子どもは社会全体の宝」ならば、その負担を社会全体でしようというのが子ども手当の理念であると私は理解しています。
もちろん現物給付だけでなく、例えば保育所の増とか、育児休業制度の充実なども併せた総合的な対策も必要です。
子ども手当は、景気対策とか、格差対策とか、いろいろな側面があるのも事実ですが、とにもかくにも「社会全体で子育てをする」、そして、この国の少子化に歯止めをかけるために、不可欠な政策なのです。