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教員免許更新制度について

  • 2010/09/19

 
 先日、教員免許更新を継続をにおわせる旨の通知文書が文部科学省から出されました。
 もともと、自民政権下で始まったこの制度。政権交代以降、いつまで続くのか、廃止も時間の問題とされていた制度でした。
 政権浮揚のため、政局がらみでつくられた制度であることは自明です。
 私は名古屋市教育委員会に勤務していたおり、この免許更新の担当主事として講習の企画や運営にあたっていました。指導主事として、講習の講師でもありました。その分、どの議員よりもこの制度に精通しているつもりです。
 30時間の講習に意味がないとは思いません。企画する立場であった私も、明日からの子どもたちの指導に生かせるようにと、知恵を絞って講習内容を検討してきました。
 しかし、免許更新講習である必要はないのです。長期休業中の主体的な講習は、各自治体の教育センター等で多く用意され、沢山の教員が受講しています。しかし、免許更新講習だけは、多額の講習料を支払い、強制され、義務的に受講しています。なぜ、教員だけが資格の更新のための講習をしなければならないのか。弁護士は、医師は、そうした必要はないのか。多くの教員が疑問に思っています。
 繰り返しになりますが、教員の力量向上は急務です。そのための講習も絶対に必要です。しかし、それがお上に命じられる免許更新である必要はないのです。
 矛盾に満ちたこの制度を一刻も早く廃止したい。ねじれの状況下では、きわめて困難なことはわかっています。しかし、そのことを現実的に感じることの出来る私たちがねばり強く取り組んでいかなければならないと思っています。
 教員には、目の前の子どもたちに真剣に向き合って欲しい!そうでなければ教員たる資格はありません。そのための研修の在り方を今一度考えていく必要があると思うのです。