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不登校児童生徒が大幅増。警鐘と受け止めたい!

  • 2014/08/08

学校基本調査速報によると、2013年度の小中学校における不登校児童生徒の数が前年度比7000人増となりました。
そもそも不登校の調査は、該当するかどうかの判断が難しく、精緻な数字と言えない側面もあります。
しかし、7000人の変化となると大きなマイナスの変動と言わざるをえません。
不登校児童生徒の数の推移をみると、おおむね1990年代初めから徐々に増え、2001年の13万9千人をピークに2000年代は少しずつ減ってきています。
それが2013年は大幅な増です。大津のいじめ問題の影響などもあり、不登校児童生徒数の報告を例年以上の厳しく行ったのでしょうか。
実は、この不登校児童生徒数の推移には、時の政策が大きく影響しているとの見方があります。
先ほど述べたように、2001年のピークから翌2002年には8000人近く不登校児童生徒が減少しました。
実は2002年というのは日本の教育史上、特筆すべき大改革があった年です。2002年には全ての土曜日が休業となる学校5日制がスタートしました。
今では決して評判のよくないいわゆる「ゆとり教育」も実施。
これらが、学校での生活に重圧を感じていた子どもたちに、心の居場所を与えたことは事実だと思います。
そして、それが以後の不登校の減少へとつながっていったと、僕は思っています。
今、教育は、再び競争主義、成果主義重視の方向に動いています。全国学力テストの一斉実施やその結果の扱いなどはその一例です。学校5日制についても見直しの議論がスタートしています。
子どもたちはそのときどきの政策や方針の影響を敏感に受け止めます。
今回の不登校児童生徒の増加が、こうした動きに対する警鐘のように思えて仕方がありません。