トランプ氏の日本の自動車産業バッシングに思う。
- 2017/01/25
トランプ大統領が誕生した。就任を心からお祝いしたい。
しかし、就任早々、日本の製造業、得に自動車産業に対する言われなきバッシングには見識を疑わざるを得ない。
大統領は、日本の自動車がアメリカ国内で売れすぎ、アメリカの製造業を圧迫し、貿易が不公平な状況になっていると語られる。
それは本当に事実なのか。一体いつの時代のことを言っているのか。
アメリカから日本に輸出される自動車には関税がかからない。しかし、日本からアメリカに輸出される自動車には2.5%の関税がかかっている。
むしろ日本が不利な状況となっており、逆に不公平な状況だ。
トヨタをはじめ日本の自動車メーカーの多くがアメリカ国内に工場を設置し、多くの雇用を生んでいる。アメリカが日本国内での雇用拡大にどれほど貢献しているのか。これこそ不公平だ。
アメリカへの自動車輸出台数も1980年代と比較すればもはや半減だ。
アメリカ国内での支持拡大のためのパフォーマンスであればまだよいが、本当にこのような認識をされているとすれば残念だ。
政権も含め、私たちはこうした事実に基づかない大統領に認識を正していただく努力をしなければならない。
日本の自動車が海外で売れているのは、性能の良さと充実したアフターケアのたまものである。